悪質な遺品整理業者の特徴とよくあるトラブル|契約前の見分け方と困ったときの相談先

遺品整理は、多くの方にとって初めて業者に頼む作業です。家族を亡くした後の慌ただしい時期に、急いで依頼先を決めることも少なくありません。その一方で、全国の消費生活センター等には、遺品整理サービスについて「高額な追加料金が発生した」「処分しない予定の遺品が処分された」といった相談が寄せられています。
この記事では、国民生活センター・消費者庁・環境省などの公的機関が紹介しているトラブルの型をもとに、悪質な業者に見られやすい特徴、契約前に確認したいこと、トラブルになったときの対処と相談先を整理しました。特定の事業者を指すものではありません。見積もりの比べ方や依頼先の選び方は「遺品整理の業者の選び方と見積もり比較のポイント」にまとめています。
この記事で分かること
- 公的機関に寄せられている遺品整理のトラブル
- 悪質な業者に見られやすい手口
- 契約前に確認したい7つのこと
- その場で高額な請求をされたときの対処と、相談先
先に要点
- 見積書を書面で受け取り、作業範囲・追加料金の条件・キャンセル料を契約前に確認します。
- 残す物と処分する物を作業前に分け、作業にはできるだけ立ち会います。
- 処分する物の運搬・処分を誰がどう行うか、買取があれば作業費との精算方法も、見積もりの段階で確かめます。
- 納得できない請求は、その場で支払わずに、消費者ホットライン188に相談します。
公的機関に寄せられている遺品整理のトラブル
国民生活センターによると、全国の消費生活センター等に寄せられた「遺品整理サービス」に関する相談は、2013年度73件、2014年度109件、2015年度90件、2016年度114件、2017年度105件でした(廃品回収サービス等で遺品を処分した場合の相談を含み、遺品の買い取りを目的とする相談は含みません)。
遺品整理に限らない不用品回収サービス全体では、引っ越しや自宅整理などをきっかけにした相談が増え、2021年度には2,000件を超えたとしています。
2025年10月にも、国民生活センターは「遺品整理を頼むときは、事業者選びは慎重に」という注意喚起を出しました。紹介されている相談には、電話で依頼して作業後に当初聞いていたより高い料金を言われ、見積書はもらっていなかった例や、残しておく約束だった書類のほか、アルバムや回線のつながっている電話機まで処分され、ごみ処理場に運搬済みで取り戻せないと言われた例があります。
出典:国民生活センター「こんなはずじゃなかった!遺品整理サービスでの契約トラブル」(2018年7月19日公表)、国民生活センター「不用品回収サービスのトラブル」(2022年11月2日公表)、国民生活センター 見守り新鮮情報「遺品整理を頼むときは、事業者選びは慎重に」(2025年10月30日)(2026年10月26日確認)
悪質な業者に見られやすい手口
公的機関が紹介している相談事例から、トラブルにつながりやすい業者の特徴を整理しました。1つ当てはまるだけで悪質と決まるわけではありませんが、いくつも重なるときは契約を急がないでください。
見積書を出さず、口頭や電話だけで金額を伝える
金額を口頭で聞いただけで依頼し、作業後に高い料金を言われた相談があります。見積書がないと、何が含まれていたのかを後から確かめられません。
見積もりの場で契約をせかす
「今日決めてもらえれば」と急がされて契約し、後から解約したくなった相談が紹介されています。その場で決めず、いったん持ち帰って検討しても構いません。
解約を申し出ると、高額なキャンセル料を請求する
キャンセル料の有無や金額を確認しないまま契約すると、解約のときにトラブルになりやすくなります。
作業当日や作業後に、予定外の料金を上乗せする
作業時に予定外の料金を請求され、最終的に見積金額の2倍の費用を請求された事例があります。不用品回収では、安価な定額パックを申し込んだはずが、作業終了後に高額な料金を請求された相談も紹介されています。
出典:国民生活センター「こんなはずじゃなかった!遺品整理サービスでの契約トラブル」(2018年7月19日公表)、国民生活センター 見守り新鮮情報「遺品整理を頼むときは、事業者選びは慎重に」(2025年10月30日)、国民生活センター「不用品回収サービスのトラブル」(2022年11月2日公表)(2026年10月26日確認)
広告の「定額」「詰め放題」と、当日の条件が違う
「トラック詰め放題」の広告を見て依頼したら、当日になって荷台の囲いの高さまでしか載せられないと言われ、断るとキャンセル料を請求された相談があります。広告の条件は、依頼の前に書面で確かめましょう。
残すと約束した物まで処分してしまう
処分しないよう頼んだ物を処分された相談は、2018年と2025年の注意喚起の両方で紹介されています。運び出した後は、取り戻せないことがあります。
「クーリング・オフはできない」と書かれた書面にサインさせる
作業後に高額な料金を払わされ、「クーリング・オフはできない」と書かれた書面にサインさせられた相談も紹介されています。クーリング・オフについては、後の「その場で請求されたとき」の節で説明します。
出典:国民生活センター「不用品回収サービスのトラブル」(2022年11月2日公表)、国民生活センター「こんなはずじゃなかった!遺品整理サービスでの契約トラブル」(2018年7月19日公表)、国民生活センター 見守り新鮮情報「遺品整理を頼むときは、事業者選びは慎重に」(2025年10月30日)(2026年10月26日確認)
契約前に確認したい7つのこと
| 確認すること | 見るポイント |
|---|---|
| 1. 会社の情報 | 会社名・住所・電話番号・担当者名が、見積書や契約書に書かれているか |
| 2. 見積書 | 書面(メールやPDFを含む)で受け取れるか。作業内容と金額の内訳があるか |
| 3. 追加料金 | どんな場合に、いくら追加されるか。当日に金額が変わる条件 |
| 4. キャンセル料と支払い | キャンセル料がいつから、いくらかかるか。支払い方法とタイミング |
| 5. 残す物・探す物 | 残す物・探してほしい物を作業前に伝えられるか。立ち会えない場合の確認方法 |
| 6. 処分の方法 | 処分する物を、誰がどのように運搬・処分するか |
| 7. 買取 | 買取がある場合の扱いと、作業費との精算方法 |
国民生活センターは、複数の事業者から見積もりをとって契約内容や料金を比べること、作業日・作業内容・料金・支払方法・解約料などを契約の前に確認すること、残しておく遺品と処分する遺品を明確に分け、作業時はできるだけ立ち会うことを呼びかけています。
見積もりの前に準備しておく情報は「見積もり前に準備する情報と写真の撮り方」、費用が変わる理由と見積書の確認項目は「遺品整理の費用が変わる理由と見積もりの確認項目」で説明しています。処分する前に探しておきたい物は「遺品整理で捨ててはいけないもの12選」をご覧ください。
出典:国民生活センター 見守り新鮮情報「遺品整理を頼むときは、事業者選びは慎重に」(2025年10月30日)、国民生活センター「こんなはずじゃなかった!遺品整理サービスでの契約トラブル」(2018年7月19日公表)(2026年10月26日確認)
その場で高額な請求をされたとき・契約した後に迷ったとき
- 作業の前:見積もりからの変更を提案されて納得できないときは、作業を始める前にきっぱり断りましょう。
- 作業中・作業の後:事前に聞いていない高額な料金を請求されたら、後日、納得した金額で支払う意思があることを伝えつつ、その場での支払いは断りましょう。身の危険を感じるときは、警察に連絡するのも一つの方法です。
- クーリング・オフ:自宅などで契約し、特定商取引法の訪問販売にあたる場合は、法律で決められた書面を受け取った日から数えて8日以内なら、書面または電磁的記録で契約を解除できます(第9条)。自分から自宅での契約を求めて呼んだ場合などは適用されないことがありますが(第26条)、国民生活センターは、見積もりのために呼んだ事業者とその場で契約した場合や、広告の表示額と実際の請求額が大きく異なる場合などは、適用できる可能性があるとしています。クーリング・オフの規定に反する、消費者に不利な特約は無効です(第9条第8項)。
- 自宅での買取(訪問購入):書面を受け取った日から8日間はクーリング・オフができ、その間は品物の引渡しを拒めます。家具・大型家電・本などは対象外です。
見積書・契約書・請求書・領収書、やり取りのメッセージは、捨てずに残しておきましょう。
出典:国民生活センター「不用品回収サービスのトラブル」(2022年11月2日公表)、消費者庁 特定商取引法ガイド「訪問販売」、消費者庁 特定商取引法ガイド「訪問購入」、国民生活センター「訪問購入(訪問買い取り)のトラブルを防ぐには」、e-Gov法令検索「特定商取引に関する法律」(2026年10月26日確認)
困ったときの相談先
| 困っていること | 相談先 |
|---|---|
| 契約・料金・解約のトラブル | 消費者ホットライン「188」(最寄りの消費生活センター等を案内。相談は無料、通話料はかかります) |
| 188が話し中でつながらない | 国民生活センターの「バックアップ相談」03-3446-0999(平日10時〜16時) |
| 脅されるなど、身の危険を感じる | 警察 |
| 相続放棄を考えている、遺産の処分で迷っている | 弁護士・司法書士など |
トラブルになってから一人で抱え込まず、早めに相談することが大切です。相続放棄を考えている場合の注意点は「遺品整理の費用は誰が払う?」、作業中に現金や貴重品が見つかったときの扱いは「遺品整理で出てきた現金・貴重品はどうなる?」で説明しています。
出典:消費者庁「消費者ホットライン」、国民生活センター「不用品回収サービスのトラブル」(2022年11月2日公表)(2026年10月26日確認)
TEIKETUの進め方
- お見積もりは無料です。現地での確認のほか、写真でのお見積もり相談にも対応しています。お見積もりをご確認・ご納得いただいてから作業に入ります。
- 作業の前に、残したい物・探したい物・迷っている物をお聞きし、整理する範囲を確認します。
- 現場に入る前には、近隣の方へのご挨拶を徹底しています。作業開始前には、ご挨拶と作業内容のご説明をします。
- 代表の瀬戸広樹も現場に出て、作業の質を高める取り組みをしています。
- 各部屋にカメラを設置して作業内容を記録し、作業後には作業前後の写真をご報告します。
- 処分する物は、法令に基づき、許可業者と連携して適正に処分しています。処分の方法について気になることは、お見積もりの際にご質問ください。

写真は、TEIKETUが2026年10月4日に東京都世田谷区の集合住宅で行った空室の片付けの、作業後の写真です。※建物や依頼者を特定できる情報は掲載していません。作業内容は写真から確認できる範囲で記載しています。
TEIKETUは中野区本町に本社を置き、遺品整理士認定協会の認定(認定証 第IS62050号)、産業廃棄物収集運搬業許可(第1300249464号)、古物商許可(第308952519411号)を取得しています。
よくある質問
見積もりが安い業者は、悪質なのでしょうか?
金額だけでは判断できません。安く見える見積もりは、含まれる作業が少ないだけのこともあります。作業範囲と追加料金の条件をそろえ、書面の見積書で比べましょう。
「今日契約すれば安くする」と言われました。
その場で契約せず、いったん持ち帰って検討して構いません。国民生活センターも、見積もりの際にせかされて契約し、トラブルになった相談を紹介しています。
作業の後に、見積もりより高い金額を請求されたら?
後日、納得した金額で支払う意思があることを伝えつつ、その場での支払いは断りましょう。困ったときは、消費者ホットライン188に相談してください。
残しておきたい物を処分されないためには?
作業の前に、残す物・探してほしい物を業者に伝え、処分する物とはっきり分けておきましょう。国民生活センターも、残しておく遺品と処分する遺品を明確に分け、作業時はできるだけ立ち会うよう呼びかけています。
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まとめ:その場で決めず、書面で確かめる
遺品整理のトラブルの多くは、見積書がないまま契約したり、追加料金・キャンセル料・残す物を確かめないまま作業が始まったりしたときに起きています。見積書を書面で受け取り、追加料金・キャンセル料・残す物を作業前に確かめ、納得できない請求はその場で払わずに188へ相談しましょう。
TEIKETUでは、お見積もりにご納得いただいてから作業に入り、作業前後の写真をご報告しています(遺品整理・料金の目安)。お電話 03-6821-6165(受付 9:00〜18:00・年中無休)、またはお問い合わせフォームからご相談ください。